地方のフードコートは、シルバーゾーンを作って高齢者を呼び戻すべき
(10/4 内容追記しました)
フードコートのテナント閉店が目立っている話。
1.フードコートの限界
このフードコートでスガキヤが閉店した、というニュースはイオン明石に限定した話ですが、この話を聞いて他人事じゃすまないな、と思いつつ筆をとった次第です。
コロナの影響は小売業界は比較的少ないと、一般的には認識されています。小売に付随するフードコートもそうでしょう。
但し皆さん、最近SCのフードコート行ったことありますか?
2.フードコートに実際行ってみるとどうか
海老名SAのフードコートのような「行楽」「ファミリー」というキーワードが浮かぶフードコートについては、昨今のGo toナンチャラである程度客足を戻すことになると思います。この辺は心配していない。
さてここからはローカル、つまり地方のフードコート。贔屓目に見て空いているのは別に仕方ないとして、セグメント別に見ると「ファミリー層」「未成年」が多い。
逆に高齢者は数えるばかり。ほとんど姿を消している。
このフードコートは札幌郊外のフードコート。土日の昼間は行列が出来て当たり前。満席近くになるのも当たり前。
私達がたまに来店すると、まず空いている席を確保してから、家族は交代で思い思いの食べ物を買ってきて食べるというスキームでした。食べ物確保してから席を確保出来るほど甘っちょろくありません。本当に混んでいた。
しかしどうか、席は5割程度が埋まっている程度。テナント店が3割ほど閉店。活力が全体的に低下、「どんな嗜好ニーズも満たす」のが強みのフードコートが、その強みを失うとどうなるか、ただの巨大な休憩スペースに早変わり!
その証拠として、私達が食べていた席の隣の隣に「食品売り場で買ったお稲荷さん」を食べている買い物客がいました。これはまずい。
年寄りがいないわけじゃない。食品売り場には普通に高齢者が元気にお買い物。ただマスクを外す事があるフードコートに寄り付かないだけ。
これは問題。
一方このようなニュースも。北の歓楽街ススキノから高齢者が消えた話。
3.考察
お年寄りの立場に寄り添って考えれば、以下の結論になります。
「私達高齢者はコロナ怖い」
「コロナ怖いのに、無防備な若者と同じ空間にいると、コロナ伝染るからイヤだ」
「フードコートは、無防備な若者がマスクを外しているからイヤだ」
簡単な帰納法です。年寄りがコロナ怖いのは歴史が繰り返しているようです。
100年前のスペイン風邪の際、「カチューシャの唄」で有名な劇作家・演出家の島村包月氏が著名人では一番早く亡くなられ、世の中に広くスペイン風邪の恐怖を認識させた事例として、著書では挙げられています。島村氏は享年47。当時の平均寿命と変わりない年でスペイン風邪の被害を被られた。日本は震撼したことでしょう。
スペイン風邪から100年語の今回の件、著名人で一番早く亡くなられたのは志村けん氏。享年70。団塊世代か、少し下の世代は恐れおののくのは致し方なし。
だからこそ提案します。
フードコートにお年寄り専用のシルバーエリアを作るべき
田舎で客足が遠のいているの郊外型フードコートが生き残るには、この手しか無い。
急にこの手のフードコートが若者に訴求するようなコンテンツで溢れさせても、若者の財布には限界があるんだから愚策。
申し訳ないけど、日本でお金を持っているのは高齢者の方なんだから、高齢者を切り捨てたビジネス展開は、日本においてハッキリ言ってビジネスの自殺行為。一時的に話題を集めても長持ちしない。このコロナ化において年金受給者の懐は痛まない。何故そっちを狙わない。お年寄り世代に安心して戻ってきてもらえるように、脳漿振り絞ってちゃんと考えないと。
以上です。
これからは、コロナに怯えきってしまっている高齢者を、如何に市場に再登場してもらうか、知恵を振り絞るべきでしょうね。