小さくはじめよう パン屋かわら版(9月21日号)
「パン屋かわら版」はパンが好きな方、パンを作る職人さん向けに、パンのトレンドを情報発信するかわら版です。
0.今週の一言
・こじんまりした地元密着パン屋さんが増えてきた感があります。
1.今週のホットワード
毎週パン業界を騒がせるネタをお伝えするこのコーナー。1週間分のパン屋に関するツイートを蓄積し、分析した結果をお送りします。
統計の力をお借りて解説する、新しい切り口のコーナーです。
1-1.「パン屋」wordcloud(ワードクラウド) 注目ワード!
Keyword:「ちくわパン」
【てづくりおむすびの店 どんぐり】
— 札幌リスト (@sapporo_list) September 14, 2020
大通ル・トロワに『どんぐり』からできたおにぎり屋が、11月下旬オープン予定!
看板メニュー ちくわパンのツナサラダを具として使用した『ちくわパンのツナマヨ』など、30種ほどを販売するとのことっ
どんぐり各店で先行販売も計画中
⇒https://t.co/NRTwWa3Y5F pic.twitter.com/26NUMj89DO
これはちくわパンが美味しいどんぐりの、強みを活かした新市場参入ですね。
おにぎり屋さんは札幌では「ありんこ」が有名ですが、有力な対抗馬となるでしょうか。
どんぐりが狙う市場はどこでしょう?ちょっと考察してみます。
大通ル・トロワは札幌の中心街にあるテナントビルです。持ち帰りはあまり期待できないでしょう。
オフィス需要を狙う...リモートワーク時代では需要減なのでちょっと違うか...
買い物客のお腹を満たすためのイートイン狙い...うーん、ソーシャルディスタンスで売上は期待出来ない。
おにぎりなので目的となりにくく、指名買いでもないでしょう。ありんこのクロワッサンは十分指名買いに値する人気商品なのですが、おにぎり??。
大型ショッピングモールの1つの選択肢としておにぎり専門店は在ってもよいでしょうが、ちょっと市場が見えにくい感があります。
逆に弁証法的に察すると、原料のツナの供給過多でダブついていたのかも...
1-2.頻出ワード 上位ランキング!
Keyword:「カスクルート」
オープンしたばかりのパン屋さん『persimmon』へ🍞🥐🥖
— 仙台南つうしん (@sennan_tusin) September 16, 2020
合鴨のカスクルートがめちゃくちゃ美味しかった😆✨ https://t.co/SX3WnvwIyl pic.twitter.com/Ifo2gBdvjo
「カスクルート」とはフランス語で「軽食」を意味するそうです。ざっくりいうと背割りパンに具を挟んだものと捉えると間違いないです。これは合鴨。いやはや美味しそう...
1-3.頻出ワード ネットワーク図
1.「表現力不足」
花巻市下幅に1年前にオープンした「パンのかぶ」。
— 花巻 are go (@butakko1) September 18, 2020
美味しいという噂を聞いて本日初訪問。
チーズ練り込みパン。
クロワッサン。
スイーツポテトバン等定番の中にも個性が見えます。
食リポ表現力不足?😆パリパリで美味い。
コスパ良し、接客良しとくれば、激戦花巻パン屋さんの中でも星3つでしょう😋 pic.twitter.com/zNnWrnsduk
表現力不足はツイート主の自虐ですがそんなことございません。素晴らしい食リポ。
施工した業者のブログを見ると、民家を改築した、とてもこじんまりした可愛らしい店構え。
shinwah.exblog.jpテイクアウトが流行っているのは全国共通。パン屋さんはイートインに頼っているパン屋さん以外は基本テイクアウト(と呼ぶのも違和感ありますが)主力なので、このご時世にあった業態なのです
2.「嬉野温泉」
【NEW OPEN!】
— 嬉野温泉 旅館大村屋(Ryokan Oomuraya) (@oomuraya) September 15, 2020
大村屋の川向こうにある
リバーサイドハウスの玄関先に
コーヒースタンド「おひるね諸島」がオープンしました!
ドリップコーヒーや嬉野紅茶をブレンドしたチャイやパンにあんことバターを挟んだ「あんバタ」などが楽しめます。https://t.co/48UVwp25I2
(↓続く)
佐賀県嬉野市の温泉街に新しいパン屋...じゃなくコーヒースタンドオープン。パン屋さんも「店全部パン屋さん」にせずとも、このような間借りや工夫で客の需要に対応していくのがこれからの田舎のパン屋さんの生き残る道の1つと考えます。
パン屋さんだけじゃないかなこの理論。
3.「ハプスブルク家」
#京都パン #オーストリア
— ノーディレイ(osumituki.com) (@nodelayworks) September 16, 2020
オーストリア・ハプスブルク家御用達
ホーフベッカライ エーデッガー・タックス(Hofbäckerei Edegger-Tax)
が京都の岡崎にやってきます!
パン屋さんです。
2020年9月19日オープン ホーフベッカライ エーデッガー・タックス - お墨付き! https://t.co/MaH1TN4Zgn
一回じゃ覚えられない高貴な店名がついたお店。京都を出店場所に選んだもの頷けます。この手の「ヨーロッパ有名店」「新規新鋭の若手パン屋」の輸入出店は、コロナ禍によって手控えられていた感がありますが、久々。
消費者は様々ですが、出店側は少しずつ出口戦略を模索しているようですね。
2.今週の座布団1枚
家の近所に意識高い系のパン屋がオープンした。 pic.twitter.com/Tnwmk3JB2z
— 酔弦 (@jnsp_twit) September 20, 2020
意識高い系と詰りつつ、大いに買って大いに食べているところがおもしろツイート。
衛生感覚が向上したことは、
— 汐 (@shioiri_luke) September 18, 2020
単純にうれしかった。
コンビニおでん、
オリジンお惣菜、
スーパー揚げ物、
パン屋、
蓋付きや袋詰めは、
うれしい。
オープンだと、
チリやホコリ、
唾やクシャミなど、
防げない。
不特定多数の人が、
自由に長時間、
触れることができる、
食べ物って、、、
これは仰るとおり。巷の惣菜店からパン屋まで、衛生管理が整備されてきました。
思い返せば戸越銀座に住んでいた時、美味しそうな煮物にラップもかけずに陳列、もちろんハエも止まり放題。平成の世の中もそんなものです。
世界規模のパンデミックはイノベーションを引き起こすものです。分断する商材が売れています。口と外気を分断するマスク、客と客を分断するアクリル間仕切りボード、客と定員を分断する透明な垂れ幕。
3.今週のネガポジ分析
カッコ内は(前回、前々回)
ポジティブ度 = 21.0%(27.8%,26.4%)
ネガティブ度 = 7.2%(10.4%,8.8%)
ネガティブ度が初の10%超え...世相を表していますね...
今週は以上です。