"嗅覚障害"と"味覚障害"を語る(蓄膿患者の薀蓄)
1.嗅覚障害や味覚障害がトレンド入り
味覚障害や嗅覚障害がトレンド入りしているようです。阪神の藤浪選手が「嗅覚障害」を訴えた所がトリガーとなり、一気に爆発。
しかし医療関係者は「嗅覚障害」「嗅覚障害」だけでコロナを疑わないでほしいと呼びかけています。
そんなの常識ですね。アレルギー性鼻炎でも、がん治療でも嗅覚障害なんて簡単になります。
実は私、7年くらい前から嗅覚障害と味覚障害を持っています。
今年に入って主治医が代わり、奇跡的に復活しつつあるのですが、日本人の中では嗅覚障害と味覚障害の実体験のパイセンとして少々アドバイスをしたいと思います。
ちなみに私はコロナじゃないですから、コロナの味覚障害は以下のサイトでも見てください。まだ、コロナと嗅覚障害の関係は仮説段階です。
2.嗅覚障害の原因の1つ"嗅裂が塞がること"
私の嗅覚障害の原因は慢性副鼻腔炎による鼻茸で、嗅覚を司る鼻の最上部である嗅裂(きゅうれつ)の手前が塞がっている為です。匂いが鼻のセンサーまで到達しない。そう考えれば正解です。
嗅裂は個人差はありますが、目の近くに嗅覚を司る細胞があります。
ここで注意してほしいののは、鼻水で鼻が詰まっているから嗅覚がおかしい、という誤解です。嗅裂は鼻の最上部にあるので、鼻をかんで鼻が通る状態であってもふさがっていることなんて当然のように起きます。
「ワタシ鼻詰まっていないのに、匂いしないからコロナかも」は早とちりだと考えましょう。「嗅覚は目の近くにセンサーあるから、熱もないしひとまず安静にしよう」が正解。
私は気道に通じる道は一切詰まっていないのですが、気道より上の部分が詰まっているために嗅覚障害になっていたわけです。アナタも嗅裂の近くがアレルギー性鼻炎による粘膜の腫れで詰まっているだけかもしれませんから。
3.味覚は嗅覚に支配されている 味覚障害は"嗅覚障害とセット"
こちらは日本人も結構ご存知の方も多いようですが、嗅覚障害が起きれば、味覚障害もセットでやってきます。
「ワタシ匂いも感じなくなって、あれ味も感じない!コロナかも」は早とちりです。「匂いが感じないから、普段匂いに頼っている味も感じない」が正解。
「香り松茸味シメジ」という言葉があります。嗅覚がなくなれば1本数千円の松茸も1パック100円のシメジ以下です。
4.考察
最後に1つ伝えておきたいMessageがあります。それは「嗅覚障害」「味覚障害」は慣れの問題で、決してそれ自体が苦しいものではありません。なんかとても苦しいもののように報道されていますが、大半は無知なマスコミが騒ぎ立てているだけなのでご安心を。
私が嗅覚障害や味覚障害とうまく付き合えたのにはマインドチェンジがあります。
1.食べ物は栄養として割り切る。結果、太らないし節約にもなる。
毎日同じ食事でも飽きない特技が身につく。
2.味蕾に頼る。出汁の風味、苦いコーヒー、辛いものは舌で処理できる。
出汁に頼ることで、塩辛いものとはオサラバ。
3.臭いものが気にならい。古めのトイレとか生ゴミとか平気。
夏の不快は「暑い」だけ。
4.近くの人がどんなにワキガでも気にならない。スメハラとは無縁。
少々不潔なオッサンや香水オバサンが隣でも全く問題なし。特技クラス。
嗅覚障害って悪いことだけじゃないんです。
但し1つこまることがあります。
4.ガス漏れに気づかないので、ぽっくり逝くリスクあり。
これは単身赴任しているレオパレスで恐怖に感じたことです。あの強烈なガス漏れ臭も私は数年前まで気づかなかったので、こればっかりは怖かった記憶があります。
ちょっと嗅覚や味覚に障害が出ても慌てないことです。
以上です。