消費者購入プロセスから見るSEO対策「AISAS」|中小企業xSEO #2
ヨシダです。
現実世界とEC世界の消費者購買プロセスモデル「AIDMA」「AISAS」を紹介しながら、自社ホームページのSEO対策の必要性をご説明します。
[インターネット上での購買モデルはAISAS]
マーケティングにおける消費者購買プロセスモデルでは「AIDMA」の法則が有名ですが、インターネットの普及により、「AISAS」の法則へプロセス変更になりつつあると言われています。
AIDMA: 1920年代にアメリカ合衆国の販売・広告の実務書の著作者であったサミュエル・ローランド・ホールが著作中で示した広告宣伝に対する消費者の心理のプロセス。
AISAS:2005年に電通から提唱・商標登録された、インターネット時代に適用した消費者心理プロセス。
AIDMAとAISASの違いは「検索」と「共有」の部分。例えば商品を購入する際に、SNSやコミュニティの口コミを検索して確認した事はありませんか?購入プロセスにおいて、この「検索」と「共有」は他のプロセスと同様に重きを成していると言われています。
[AISASの活動と必須条件について]
次に活動とそれに伴うポイントをご紹介します。
参考:AISASマーケティング・プロセスのモデル化(http://www.j-s-d.jp/publication/SD_No8/8-10kondo.pdf)
AIDMAと共通の「注意」「興味」の説明は、AIDMAと同じなので省かせて頂きます。
「検索」
検索が重要視される理由は見ての通りです。必ずしも検索エンジンだけが、自社のWebへの訪問手段ではありません。しかし検索エンジンより太い流入経路を持つWebサイトは少数派ではないでしょうか。
競合に勝つため、消費者に選んでもらうために対策を打つ事は、Webビジネスをする上で必要不可欠です。
「購買」
検索で自社のホームページやECを選んで頂いた後、一番困るのは離脱です。https://www.statista.comに載っていた離脱理由のアンケートがありましたので紹介です。
表:Primary reason for digital shoppers in the United States to abandon their carts in 2016 and 2017
1位:高額な送料。
2位:見ていただけ。
3位:検索していただけ。
4位:送料無料ではないから。
5位:送料に気づいていなかった。
6位:配送が長すぎる。
7位:購入プロセスが長い。
8位:サイトが使いにくい。
主な理由が2つ。「送料」の問題と「サイトの作り」の問題。まとめればWebサイトのユーザビリティそのものに離脱の原因があるということです。送料も結果的にカートに至るまでに、客に情報が伝わらない為に起きる問題ではないでしょうか。SEO対策も含めて対応すべき部分です。
また上統計はアメリカでの統計なので、私の知見を追加します。
私はEC導入支援の現場で、クライアントと話題になる離脱理由に「会員登録への心理的抵抗」があります。
配送する為の情報を入力している時点で個人情報は入力しているのですが、それでも会員登録をするとなると、客の「心の障壁」がぐっと高まります。
ゲスト購入の仕組みを作り、かつ会員のステージ毎に育成の仕組みを作る、CRM的な発想も必要になると考えます。
「共有」
購入した商品が素晴らしい場合や、特に問題があった場合、消費者は情報を他の人に伝える行動を取ります。昔は井戸端会議程度の伝播力でしたが、現在はSNS等でブロードキャストする事が容易です。
共有が有効なのは、継続的に自社のサービスを使い続けてくれる消費者が、自社に良い情報を発信してくれるからです。
結論:検索が弱いと購買につながらない。
インターネット時代では、「検索で上位にランクインする」は「御社の商品・サービスを見てもらえる」に等しいほど重要です。自社の製品、技術を誇れない会社は少ないでしょう。ならば売れない理由は「検索」への対策が弱いのではないでしょうか。
以上です。次回は「広告」と「SEO対策」の違いについてです。
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