エディージョーンズ「ハードワーク」読感
ラグビー日本代表現監督ジェイミーより、日本のマスコミには露出する前監督エディーの本「ハードワーク」を今更ながらに読んでみました。
ハードワーク 勝つためのマインド・セッティング (講談社+α文庫)
- 作者: エディー・ジョーンズ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2018/02/22
- メディア: 文庫
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要約
・ハードワークは長時間労働ではない
個々人が100%の努力をする事を「ハードワーク」とエディーは表現している。
温室育ち、エリート街道をひた走る日本のスポーツエリートに警笛を鳴らしている。
・スポーツよりまず勉強すべき
日本のスポーツマンは練習ばかりして、まず勉強が不足しているともエディーは警笛を鳴らしている。エディーは教員資格を持っているのは知らなかった。
私感だが、勉強しないのはスポーツマンに限ったことじゃないと思う。
・日本人は生真面目
やれと言われたことがたとえ間違っていても、ひたすらやり続ける日本人の性質を指摘している。これはいろいろな日本人論で語られている代表的な特徴。これは悪いという表現ではない。頑固。
・向上心の無い努力は無意味
耳が痛い指摘。肉体的な努力だけではなく、精神的な努力が合わさって、やっと意味を成すとの事。「一番努力が足りないのは日本人」とはさらに耳が痛い言葉。
・間違いは「気づかせる」事
ミスプレーを集めた録画を見せ、当人に「何が悪いのか」を気づかせる。
実は「何が悪いのか」なんて当人はとっくに気づいている。自覚を深める事が大事。
・怒るときは「演技」で計画的に怒れ
日本人は苦手。感情的になってムキになって怒るから。そして感情で評価するな、公平を第一にと指摘。私感だけど日本人は公平が本当に苦手。国民性だよね。
・ビジネス書を読むのは「表現を学びたいから」
これは斬新。書いてあることはほぼ一緒だけど表現が異なるからそれを学ぶとの事。
同じこと言っても飽きる。だから言い方を変えてあの手この手で伝え続けて信じさせ現実にする。ある時は醤油をかけ、マスタードをかけ、トマトソースをかけて飽きさせないよう努めることが大事。
・指導される側が指導者を超える時に「真の成功」がある
ブライトンの奇跡の時、一番最初に勝ちを諦めたのは自分自身だと告白。面白かった。
リーチをはじめとする選手たちは無視、エディーは無線をぶん投げて激おこ。
このシーンは以下の動画を見ると一目瞭然。エディーの目めっちゃ怒っているから。
ラグビー第8回(W杯)イングランド大会 日本vs南アフリカ 後半digest
以上です。エディー率いるイングランドと日本が決勝リーグで相まみえる奇跡を見たいと願うところです。日本ラグビー史に残りますよ。