a big fish in a small pond

ロードバイク、rails 、料理、写真、ガシェットでお送りします。

「先の先を読め」を読み終える

大和ハウス工業株式会社会長の樋口武男さんが、「複眼経営者 『石橋信夫』という生き方」との副題を打って書いた著書です。樋口さんが語り部に徹して、『石橋信夫』という経営者の信念や物の考え方、人との接し方を記した金言集。

石橋信夫』という経営者は、陸軍将校として第二次世界大戦後にシベリアに3年間捕虜として収容、過酷な労働、取調べ、拷問など耐えぬいて帰国後、裸一貫から一兆円企業ダイワハウス工業を創業し育て上げた稀代の事業家。以前読んでいた「不毛地帯」1巻に描写されていたシベリア抑留編と一緒の描写。『石橋信夫』は戦時中の脊髄損傷の為、五体満足ではないのにも関わらず事業家として能力を発揮している所に感銘を受けます。

この本はなかなか名言にあふれた本です。以下に私が「おっ」と思ったのを幾つか紹介。

夜汽車がホテル ベンチがベット
スピードこそ最大のサービス
大きなダイコンは間引きせよ
あちゃら持ち
矛盾があってこそ会社は発展する
苦情のあるところに受注有り
どの指を切っても、血は出る

一番は「歴史に学べば、トクをする」。遙か江戸時代の測量の過少申告から、その地域の土地の良し悪しを見抜くなんぞ常人の技ではないですね。これは凄い。商売をするなら、その土地の歴史を学べ。地域性などはその歴史に起因する所が大きいので、歴史調査は必須ですね。
たしかに、事業をする際に時間軸まで入れた四次元調査をすると、その調査精度はグンと増しそうですよね。私なんぞ点と点を結ぶ事すら難作業、2次元すらままならない現状。トホホ、精進せねば。

事業家として成功した方々の著書をそれなりの読んできて、この本にも共通して書かれている事は
・社会が求めているもの・サービスを、最初に提供。
・引き・押しの決断に優れる。
・中国故事・歴史に明るい。
・人事は平等。
・失敗を恐れない、失敗から学ぶ。
・陽気で前向き、嫌われる事を恐れない。
・義理人情を大切にする。
といった感じでしょうか。中国故事、歴史に明るいのは分かりますね。歴史は繰り返すものですから。

この本では、『石橋信夫』が誰に学んだのかが記されていて、三洋電機の創業者、井植歳男氏に傾倒し、松下幸之助本田宗一郎奥村綱雄ら諸先輩のさりげない言葉から吸収する「聞学」に長けていたとの事。ほうほう、私も見習い井植歳男氏関連の著書を読んでみようかな...