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パン屋かわら版(4月29日号)BRUG(ブルクベーカリー)スペシャル!実力あるパンは異国に出るべき!

「パン屋かわら版」はパンが好きな方、パンを作る職人さん向けに、パンのトレンドを情報発信するかわら版です。

1.今週のホットワード

毎週パン業界を騒がせるネタをお伝えするこのコーナー。1週間分のパン屋に関するツイートを蓄積し、分析した結果をお送りします
統計の力をお借りて解説する、新しい切り口のコーナーです。

1-1.「パン屋」wordcloud(ワードクラウド) 注目ワード!

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「題名のないパン屋」今週も話題独占

Keyword:「東京」「大田区

平和島というロケがハンデになるかと思いきや何処吹く風。今週もリツイートを大量取得。これは流行りそうです!

1-2.頻出ワード 上位ランキング!

「題名のないパン屋」さんが強すぎるので、フィルタにかけました。

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レトロキュウタウン

データ分析はフィルタを少しかけると、別の姿が出てくるから辞められませんw

どうやら@レトロキュウタウンさんは「少年アシベ」のゴマちゃんを水彩画で匠に描く方。その水彩画にインスピレーションを得た方が本物のパンで屋台を出したこのツイートが「題名の無いパン屋」並にリツイート獲得!ゴマパンの出来は凄いですよね!

2.最近オープンしたパン屋さんBRUGベーカリー

[ハワイ]ブルクベーカリー(BRUG)カハラ店

パン屋かわら版は海外で頑張る日経パン屋さんを応援しています!
brugbakery.com

BRUGは筆者が特に子供の頃からバターパンが好きだった思い入れのあるお店。最近は本店のオリーブパンがお気に入り。

そんなBRUGは5/1にハワイに5店舗目カハラ店をオープン!関連する英文のニュース記事を発見しました。

The bakery, which specializes in freshly baked bread and pastries, filed a $250,000 building permit with the City and County of Honolulu’s Department of Permitting and Planning for a space at Kamehameha Schools’ new retail center at 4618 Kilauea Ave. next to Kahala Mall.

https://www.bizjournals.com/pacific/news/2018/12/20/brug-bakery-to-open-in-kahala.html

 

 つまり...

・焼き立てパンを専門とする(BRUG)ベーカリーは25万ドルの建設許可をハワイ州行政に申請しました。

・4618カハラアベニューにあるKamehameha Schoolsにある新しいショッピング施設にオープンする。

カハラはダイアモンドヘッドの東隣にあるセレブ地区。神戸発祥の「セントラルベーカリー」がカハラ地区にあります。日系のパン屋さんが競合して火花を散らすパン激戦区になる予感です。 

...新店建設の金額が出てくるのがアメリカらしいですよね。

[ハワイ]BRUGアラモアナ ラナイフードコート店

カハラ地区は観光客にはちょっと遠いな...そんなアナタはアラモアナショッピングセンター内の2店舗がアクセス良好。異国の地で食べる日本パンの美味しさ破壊力は半端ないです!

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https://www.hawaii-arukikata.com/b_gourmet/alamoanacenter_lanai_restaurants.html

アラモアナショッピングセンターのラナイ(Lanai)フードコートにあるBRUGは、広大なショッピングモールを歩いて空いた小腹を満たすのにピッタリ。甘いデニッシュ系が美味しそうです。

[ハワイ]BRUGベーカリー アラモアナSC1F店

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同じSC内に2店舗も!

アラモアナショッピングセンター2店舗目は円山本店と似た品揃え。こちらがハワイ1店舗目のルーツを持つお店。品揃がラナイ店と違い、オーソドックスな品揃え。客層はショッピングセンターの従業員が多い印象。なんとBRUGのバターパンも異国の地で食べれます。超絶美味!

3.今週の座布団1枚TweetBRUGのハワイ進出

biznavi.smrj.go.jp

 日本のインストアベーカリー市場は「市場飽和して競争激化」「パン本来の味が強みにならない」「話題先行」「飽きられやすい」という厳しい市場条件であり、新規オープンのパン屋さんは5年生存率が25%程度と厳しい市場なのは、肌感覚で共有されている所でしょう。

そんな厳しい市場環境の中、BRUG創業者である竹村氏は高齢を理由に廃業を考えたといいます。日本の中小企業が抱える「売上停滞」+「後継者不足」= 廃業のパターンです。国内にとどまっていると私の好きなブルクは廃業していたかも知れません。

そこに立ち上がったのが地場の不動産会社の丹下氏。ハワイアラモアナショッピングセンターの百貨店「白木屋」副社長とのとのつながりから、ハワイの出店の糸口を掴んだBRUGはハワイに視察に行き「ハワイのパン屋はそんなに美味しくない」「その割には高い」との感想。

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商品力が活きる市場に打って出るチャンスでした。

BRUGが40年の歴史で積み重ねてきた「技術力」「商品力」がハワイ市場で活きるとの経営判断で、見事に新市場で成功した良い事例だと思います。「商品力」の源泉となる

北海道小麦をハワイに持ち込んで成功させているから凄い所です。

最後に丹下氏のコメントが印象的でしたので紹介します。

このように数々の困難を乗り越えてきたブルクベーカリーのハワイ進出であるが、「アラモアナ・ショッピングセンターの1店舗で日本の5店舗分の売上をあげており、大成功だと思う」と評価している。「同じものばっかりをやっていてはだめで、新しいところに行ったら新しいものにチャレンジすべき」という丹山社長の考えのもと、現在はハワイ独自の新商品開発に力を入れており、現地のフルーツ等を使って積極的に試作に励んでいる。

 

今週は以上です。