横浜市RPA有効検証「平均84.9%,最大99.1%」も作業削減?
ヨシダです。
横浜市のRPAの有効検証に関する共同実験、話題ですね。
RPAの取り組みは、既存ITシステムの長期延命であったり、作業効率化であったり、メリットがあるので賛成です。
また、横浜市のような大きな組織が率先して取り組むことは素晴らしいことです。ぜひ広まってもらいてたいものです。しかし...
「平均84.9%,最大99.1%」の大げさ感は否めません。
平均の母集団が極端な感じがします。削減効果が高く、削減時間も大きい業務を混ぜればそりゃこうなるでしょう。ファクトフルネスがこの辺警告していました。
FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
- 作者: ハンス・ロスリング,オーラ・ロスリング,アンナ・ロスリング・ロンランド,上杉周作,関美和
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2019/01/11
- メディア: 単行本
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7業務というのも半端な印象。検証業務は実は10業務あって公表は7業務にしたのでは、と勘ぐってしまいます(根拠に基づかない私感です)。
あくまで「実験」。ここからが勝負。
RPAは導入も大変ですが、運用のほうが大変です。理由は簡単。お金とやる気です。
導入時はかかるお金が多く、運用時はかかるお金が少ない。
導入時は組織も前のめりで、時間もかけれる。運用時は「もういいんじゃない?」的な雰囲気で御座なりに。
「シナリオ作成者以外への引き継ぎが難しい」「ITリテラシーによって使い勝手が変わる」といった意見も聞こえるようにRPAは導入の苦労より、運用の苦労が大きいツールです。
あなたの職場にも、Excelマクロに詳しい職員が作った便利ツールが、担当職員が離任して、「もう直せないよ〜」となった事ありませんか?ありますよねー。
RPAは作って終わり、ではなくPDCAサイクルを回して、使う側がより良いものにしていく改善活動が欠かせないツールです。
RPAの将来は明るい理由
RPAと同じ操作感を持つものが、偶然同じようなタイミングで世の中に出回っているのはご存知でしょうか。小学生のプログラム教育ツールがそれです。
故に、今の小学生が社会に出るころにはRPA操作に必要な「ITリテラシー」と「ロジカルシンキング」のスキルは十分に持ち合わせます。だからRPAの未来は明るい。担い手がいるから。
一方おじさんピンチですね。以上です。