コインランドリーの「変化」と業界に対する「提言」について
ヨシダです。
共働き世代の多忙化に伴う「時短」ニーズ、自宅介護の増加からくる「寝具の丸洗いニーズ」、アトピー性皮膚炎患者の増加による「清潔志向の高まり」などで、コインランドリー業界には明らかに追い風が吹いている状況を感じます。
そこで、今日はコインランドリーの今日と提言についてです。
1.お洒落なコインランドリーが増えてきたと感じる今日
従来のコインランドリーは「汚い・暗い・怖い」の3Kがまかり通る業界。その3Kを普通に問題として捉え、改善したのが最近のコインランドリー業界。明らかに変わった。写真のように「綺麗・明るい・安全安心」が担保されているコインランドリー店が増えてきました。
しかしこれは真似されやすい「強み」。「お洒落にする事が良い事なんだ!」と理解した競合他社は皆真似します。右に倣えというか、真似できる「強み」は中長期的に強みにならない。
2.「稼働状況」がスマホで見れるのは「IoTのお手本」
IoTは開発コストを負担できなければ運用も覚束ない。だから企業体力がある一部企業にだけ出来る選択肢。上の写真は「AQUA」社の店舗検索ページ。これは正真正銘の「強み」。
「AQUA」社は3Kだけではなく、コインランドリーA店に来店した客が、希望している洗濯機が満席で、他のコインランドリー店に「離脱」してしまう問題点も真剣に向き合っている。これは凄い。他の業界にも横展開できる「IoTのお手本」だと考える。例えば格安カット店、並ぶんだよなー。
3.[提言]ICカード決済システムは「企業の都合」であり「顧客の都合」は汲んでいない
1つ残念なのは「ICカード決済システム」。顧客がキャッシュレスでコインランドリーを使えるというシロモノ。最近コインランドリー店はこの「ICカード支払システム」を顧客にアピールしているが、私には集客の観点から「強み」にはなりえないと考える。
何故なら、コインランドリーの支払いが「キャッシュ」から「ICカード」に顧客の支払い方法が変化することにって、顧客が得るベネフィットは何か?と明確に答えられるだろうか。ぜひ教えて頂きたい。
例えば「キャッシュ」から「クレジットカード」に代わるのであれば理解できる。顧客は使った分ポイントバックを得る。支払いも月一括でできる。良い差別化。Appleや楽天が提供している電子決済サービスでもポイントは入る。ぜひ導入してもらいたい。
フランチャイジー(加盟店)が不利になるから採用できない、決済代行手数料で採算悪化するから採用しない、そんな"当たり前"の理論は企業サイドの理屈、顧客ニーズをうまく汲み取れていないといっても過言ではない。
恐らく、「ICカード支払システム」はフランチャイジー側が集金等の業務をカットできる「業務効率化」の観点での導入ではないだろうか。私がフランチャイジーならば顧客にメリットが無いものは絶対に入れない。アピールするものでもない。
あ、なお私はお金が無く、フランチャイジーにはなれません。悪しからず。