空飛ぶITコンサルタント

中小企業診断士が「AI」「パン」「補助金」について語ります

明治がらくた博覧会(林丈二)

ヨシダです。最近本を借りてきては期限になって返す悪いルーティンになっています。

最近読んだ本は、マーケット本でも経営理論でもなく、この本です。

文面は筆者のエッセイなのですが、挿絵に明治時代の広告や絵があり目に面白いです。

明治がらくた博覧会

明治がらくた博覧会

 

1.明治の広告は面白い

f:id:yoshidaagri:20180422064048j:plain

第一印象「文面は時代相応で固い」「挿絵で勝負している」広告が多いですね。

中には発明自体が面白いものもあります。中でも「蜜柑皮剥き器」が秀逸。

家庭に1台あってみなさん使うの?というシロモノ。「婦人小児衆と雖も容易に使用の便ありて」とのうたい文句なので、当時の蜜柑は皮が固かったのかなと想像してしまいます。

 

2.商標登録が明治時代からあったこと

牽引したのは高橋是清。私の中では大蔵大臣のイメージが強く、日露戦争では金策に奔走した姿が印象的です。高橋是清が初代特許庁長官に任官されたのが32歳だから驚き。

さて商標条例明治17年に日本で施行され出願受付開始、明治18年に商標「膏薬丸薬」が登録されました。広告にも「専売特許」という文字がよく描かれているので、知財に関するトラブルは多かったんだな、と想像できますね。

3.ビリケンとキューピーが明治生まれのご長寿キャラクターであること

これも知りませんでした。ビリケンさんが明治40年、キューピーさんが明治42年生まれ。両方ともアメリカ生まれで前者が福の神、後者は愛の神だそうです。へぇ。

その後キューピーは中島董商店に大正12年に商標登録され、現在のキユーピー株式会社へとつながります。1998年にキューピー作者ローズ・オニール遺産財団から日本の著作権を譲渡された「日本キューピークラブ」から著作権侵害で訴えられたそうですが、原告の請求は棄却されたそうです。詳しくはこちら。

tyosaku.hanrei.jp

以上閑話でした。

 

にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
にほんブログ村