事業継承のブランディングに入る前の問題「現経営者のブランド」の扱い
お疲れ様です。ヨシダです。
事業継承のブランディングでかなりモメた議論したので、その辺をまとめます。
(まだ雪ふる中、熱い議論)
1.事業継承の障壁となる「創業者ブランド」
ジャパネットたかだの高田明氏が「創業者ブランド」を地で行く経営者です。
彼の類まれなるMC能力は個人に所属・有限承継が困難だからです。よくカリスマと言われる方は言語化できない、できても真似が困難な能力を所有しています。
結果、後継者の旭氏はMCをせず、「個人のセールストークで一気に売り切る」というビジネスモデルとの決別とした、と私は捉えています。
ブランド種類 | 所属・存続 | 継承性 |
---|---|---|
創業者個人のブランド | 個人に所属・有限 | 承継が困難 |
法人としてのブランド | 法人に所属・無限 | 承継は可能 |
2.担当した企業でもディレンマが発生
私が実務補習で担当した企業でも、ジャパネットのような構図が発生していた。
その企業も創業者の能力に頼った商品ブランド。信用に支えられた財務状態。それ自体は非常に素晴らしく、創業者個人商店としては、完成した状態である。但し創業者も高齢となり、後継者に承継を考えている構図。
ディレンマは、「創業者のブランドをいつまで使うか」「法人のブランドはどのように育てるのか」の2点。
担当 | 創業者ブランド | 法人ブランド |
---|---|---|
A氏 | 使えるだけ使う | 徐々に育てる |
B氏 | 5年を目処に停止 | 徐々に育てる |
C氏 | 来季停止 | 来季からメイン |
A氏は創業者ブランドは「金のなる木」状態がずっと続くと信じる信者の立場。
B氏は事業承継の条件である法人ブランドが「問題児」から「花形」になるのを見て、創業者ブランドを閉じる派
C氏は創業者ブランドがある限り、法人ブランドが「問題児」から成長しないと考える着想を大事にする派
結果、私達のグループはこの問題に結論を見いだせず。具体的な提案は行わなかったのですね。
無理ですよね、答えなき適用の課題。
皆様はどのように考えていますか。