空飛ぶITコンサルタント

中小企業診断士が「AI」「パン」「補助金」について語ります

早期希望退職を打ち出す企業は自分たちの首を絞めているだけではない

令和になりましたね。

1回目の投稿は「リストラ」で平成から学びを得る試みです。

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www.orangeitems.com

直近、早期退職・希望退職者募集、つまり事実上のリストラ策の話題を耳にすると、筆者がまさにリクルート活動した就職氷河期時代を思い出します。

ja.wikipedia.org

 

氷河期時代、日本企業は広範囲に「リストラの嵐」が吹き荒れたのはみな知るところですが、当時の新卒が何を思っていたのか、最近の事実上のリストラ策を打ち出した企業幹部はすっかり忘れているようです。

当時大人気だった「公務員」

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いやいやこれはいかがでしょう...文理、性別関係なく人気は公務員だったではないですか。事実を掴まない統計なんて無意味ですよ。

大学のランク構わず大学3年次から公務員試験の予備校に危機感を覚える学生が挙って通学し、超高倍率にも関わらずに公務員試験に受験性が殺到したじゃないですか。学生たちの危機感はただ1つ。「リストラして不安定な民間なんてお断り」これに尽きる。

日本の新卒事情は30年前と同じ轍を踏む

大企業が事実上のリストラ策を打ち出す都度、新卒の公務員志向を強めることになります。当たり前ですが優秀な若手は公務員に流れるということです。こんな自分の首を絞めるような施策を考えた経営陣は、自ら打ちだした施策が本当に情けない施策であると強く認識するべきでしょう。

また「弊社は45歳以上を使いこなすビジネスを創出できません」と世間にアピールし、「弊社は45歳以上の社員を長期的視点に則り教育できませんでした」とも世間に訴える結果になります。これ株価に響きません?株価は現在の価値ではなく、将来価値を織り込むものじゃないですか。馬鹿馬鹿しい限りです。

またリストラ施策を打たなかった企業まで煽りを食らうから居たたまれません。「うちはリストラしていません!人を大事にしています!」と訴えても、マスコミはそうは捉えません。「日本企業に事実上のリストラの嵐!」とでも見出しをつけられて終了です。

 

 

 ゴーイングコンサーンが会社の目的なのは基本疑いませんが、ゾンビ企業ゴーイングコンサーンは大企業でも同意しかねます。一昔前の経営者はなぜバックオフィス要員を大量に増やしたのでしょうかね...

 

 

ITプロジェクトの問題は「コミュニケーション」起因だと再認識する

「人月の神話」

「人月の神話」を読まれたことがあるでしょうか。
SESを否定するような野暮ったい内容ではありません。人と月は交換可能である「人月」の前提を否定する本です。システム開発で高確率で発生するスケジュール遅延に「人と月は交換可能である」前提で人を投入しても遅延幅が広がるだけ、とブルックスの法則を引き出し解く本です。

人月の神話

人月の神話

 


この本を読了したとき、プロジェクトを成功裡に終わらせるには、マネージャの力量に寄るところが大きい、と改めて感じました。

 

なぜプロジェクトマネージャーなのか

答えは簡単。末端のエンジニアが優秀でも、プロジェクトを成功に導くことが出来ないからです。


・巷のシステム開発案件は見積もりも粗々、要件もフワフワ、設計も御座なりなプロジェクトが少なからず存在し、不確定要素に満ちた世界であるのは業界人ならみな知る所である。

・「人月の神話」が否定をしても、巷の末端のエンジニアは「人月」で交換可能である部品であると見なされ、マネージメント層の力量が不確定要素をシステムに落とし込む中心的存在になり、プロジェクトの成否に与える影響は極めて大きい。

・末端のエンジニアが、設計通りに成果物を収めても、顧客のニーズとかけ離れることはよくある話。この辺に設計技術の未熟さ、上流の要件定義の曖昧さが垣間見える。

・「とりあえずリリースしましょう。追加機能は完成後順次追加します」となる。


「このバージョンはベータ版です。バグはありますがご愛嬌」みたいな自動車に乗りたいやつがいるか、という話です。ITプロジェクトがプロジェクトの発足時に定められたKPIを満たせないのはなぜでしょう。

 

それはプロジェクトマネージャが適切な力量を持っていない為です。

プロジェクトに適切な力量を持つマネージャーのアサイプロジェクト成功の第一要因で、マネージメント層の成長が不確定要素の幅を縮める近道です。

 

問題は「コミュニケーション」が引き金となる

長年IT業界にお世話になる身として、プロジェクトの問題は「コミュニケーション」が原因となることが多い、と考える所です。

マネージャー自身がコミュニケーション図内で「伝言ゲーム」が100%正確に伝わる手助けを継続的に怠らなけば、プロジェクトは良い方向を向きます。正しい情報で成果物を作れば正しくなる。これは当たり前の話です。


「コミュニケーション」は「伝言ゲーム」

・先日久しぶりにNHKドラマ「坂の上の雲」の日本海海戦の回を見ました。敵鑑に向けて砲を発射する射角の決定甲板にいる砲雷長、実際に砲の射角を調整するのは砲の近くにいる士官と兵です。
・見方を変えると「敵艦より先に、敵艦に自艦から発射する砲弾を当てるプロジェクト」のKPIを満たそうと、砲雷長と士官、兵たちは文字通り「命をかけて」頑張っています。
射角を決める「敵艦までの距離」の情報伝達は「拡声器」(メガホン)「距離時計」2系統が描写されています。この辺にITプロジェクトにおける情報伝達のヒントがあります。

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「なんで距離7,000で発射しているだ!ちゃんと距離6,400って言ったじゃないか!」と兵を詰っても敵艦に砲弾は当たらず、600m遠方の海面に無駄に落ちていくだけです。そんな士官(マネージャー)は二流、三下です。

必要な情報を必要筋に伝え"理解"してもらうコミュニケーションの目的です。コミュニケーションは念押し重視多系統でかつ大勢に行うべきなのは歴史が証明しています。

しかしITプロジェクトの情報伝達の現場はどうでしょうか。

「昨日言ったじゃないか!なんで理解しないんだ!」
「メール送ったんだけど見ていないの?」(これ酷いですがよくあります)

 

こんな事を言い出しても、敵艦からは湯水のように砲弾が飛んできます、命の危険にさらされるわけです。実際にはエンジニアの士気低下進捗遅延等が発生します。

そんな敵艦から先に砲弾を当てられそうなマネージャは近くにいませんか?

ほら、あなたの後ろにも...

パン屋かわら版(4月29日号)BRUG(ブルクベーカリー)スペシャル!実力あるパンは異国に出るべき!

「パン屋かわら版」はパンが好きな方、パンを作る職人さん向けに、パンのトレンドを情報発信するかわら版です。

1.今週のホットワード

毎週パン業界を騒がせるネタをお伝えするこのコーナー。1週間分のパン屋に関するツイートを蓄積し、分析した結果をお送りします
統計の力をお借りて解説する、新しい切り口のコーナーです。

1-1.「パン屋」wordcloud(ワードクラウド) 注目ワード!

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「題名のないパン屋」今週も話題独占

Keyword:「東京」「大田区

平和島というロケがハンデになるかと思いきや何処吹く風。今週もリツイートを大量取得。これは流行りそうです!

1-2.頻出ワード 上位ランキング!

「題名のないパン屋」さんが強すぎるので、フィルタにかけました。

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レトロキュウタウン

データ分析はフィルタを少しかけると、別の姿が出てくるから辞められませんw

どうやら@レトロキュウタウンさんは「少年アシベ」のゴマちゃんを水彩画で匠に描く方。その水彩画にインスピレーションを得た方が本物のパンで屋台を出したこのツイートが「題名の無いパン屋」並にリツイート獲得!ゴマパンの出来は凄いですよね!

2.最近オープンしたパン屋さんBRUGベーカリー

[ハワイ]ブルクベーカリー(BRUG)カハラ店

パン屋かわら版は海外で頑張る日経パン屋さんを応援しています!
brugbakery.com

BRUGは筆者が特に子供の頃からバターパンが好きだった思い入れのあるお店。最近は本店のオリーブパンがお気に入り。

そんなBRUGは5/1にハワイに5店舗目カハラ店をオープン!関連する英文のニュース記事を発見しました。

The bakery, which specializes in freshly baked bread and pastries, filed a $250,000 building permit with the City and County of Honolulu’s Department of Permitting and Planning for a space at Kamehameha Schools’ new retail center at 4618 Kilauea Ave. next to Kahala Mall.

https://www.bizjournals.com/pacific/news/2018/12/20/brug-bakery-to-open-in-kahala.html

 

 つまり...

・焼き立てパンを専門とする(BRUG)ベーカリーは25万ドルの建設許可をハワイ州行政に申請しました。

・4618カハラアベニューにあるKamehameha Schoolsにある新しいショッピング施設にオープンする。

カハラはダイアモンドヘッドの東隣にあるセレブ地区。神戸発祥の「セントラルベーカリー」がカハラ地区にあります。日系のパン屋さんが競合して火花を散らすパン激戦区になる予感です。 

...新店建設の金額が出てくるのがアメリカらしいですよね。

[ハワイ]BRUGアラモアナ ラナイフードコート店

カハラ地区は観光客にはちょっと遠いな...そんなアナタはアラモアナショッピングセンター内の2店舗がアクセス良好。異国の地で食べる日本パンの美味しさ破壊力は半端ないです!

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https://www.hawaii-arukikata.com/b_gourmet/alamoanacenter_lanai_restaurants.html

アラモアナショッピングセンターのラナイ(Lanai)フードコートにあるBRUGは、広大なショッピングモールを歩いて空いた小腹を満たすのにピッタリ。甘いデニッシュ系が美味しそうです。

[ハワイ]BRUGベーカリー アラモアナSC1F店

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同じSC内に2店舗も!

アラモアナショッピングセンター2店舗目は円山本店と似た品揃え。こちらがハワイ1店舗目のルーツを持つお店。品揃がラナイ店と違い、オーソドックスな品揃え。客層はショッピングセンターの従業員が多い印象。なんとBRUGのバターパンも異国の地で食べれます。超絶美味!

3.今週の座布団1枚TweetBRUGのハワイ進出

biznavi.smrj.go.jp

 日本のインストアベーカリー市場は「市場飽和して競争激化」「パン本来の味が強みにならない」「話題先行」「飽きられやすい」という厳しい市場条件であり、新規オープンのパン屋さんは5年生存率が25%程度と厳しい市場なのは、肌感覚で共有されている所でしょう。

そんな厳しい市場環境の中、BRUG創業者である竹村氏は高齢を理由に廃業を考えたといいます。日本の中小企業が抱える「売上停滞」+「後継者不足」= 廃業のパターンです。国内にとどまっていると私の好きなブルクは廃業していたかも知れません。

そこに立ち上がったのが地場の不動産会社の丹下氏。ハワイアラモアナショッピングセンターの百貨店「白木屋」副社長とのとのつながりから、ハワイの出店の糸口を掴んだBRUGはハワイに視察に行き「ハワイのパン屋はそんなに美味しくない」「その割には高い」との感想。

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商品力が活きる市場に打って出るチャンスでした。

BRUGが40年の歴史で積み重ねてきた「技術力」「商品力」がハワイ市場で活きるとの経営判断で、見事に新市場で成功した良い事例だと思います。「商品力」の源泉となる

北海道小麦をハワイに持ち込んで成功させているから凄い所です。

最後に丹下氏のコメントが印象的でしたので紹介します。

このように数々の困難を乗り越えてきたブルクベーカリーのハワイ進出であるが、「アラモアナ・ショッピングセンターの1店舗で日本の5店舗分の売上をあげており、大成功だと思う」と評価している。「同じものばっかりをやっていてはだめで、新しいところに行ったら新しいものにチャレンジすべき」という丹山社長の考えのもと、現在はハワイ独自の新商品開発に力を入れており、現地のフルーツ等を使って積極的に試作に励んでいる。

 

今週は以上です。

転職時のマルクス経済学の活かし方「副業が転職の近道」

ヨシダです。

今日は久々に中小企業診断士モードで「転職」について語ります。

結論は「副業自分の力を発揮他の方にアピールするほうが結果良い転職が出来る」です。

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1.転職の動機って何?

一言「現職が嫌だから」でしょう。「現職が好きだから」という理由で転職する酔狂な輩は居ない訳です。 そして「現職が嫌だから」は転職の採用面談で一切語りません。採用面談の方も「重々承知」でしょうから問題はないのです。忖度されます。

 

転職の動機で問題になるのはどのような理由に基づくのでしょうか。

 アントニオ猪木先生も仰るように、転職を志す瞬間、あなたは自らの人生のピンチを迎えています。ピンチになった理由は「ダマ」になっています。つまり転職の理由を自分の中ではっきりと整理しないままに転職に猪突猛進するのは危険です。転職の理由を1つずつ紐解かないと、転職に臨む自分自身が見えていないことになります。やっぱり危険です。

2.「待遇」とは「年収」 + 「福利厚生」の合計

年収とは「基本給」「残業手当」「休日手当」「その他手当」の合計ですね。

この辺の理解を転職前に再チェックしておきましょう。簡単なテストです。

 

残業単価は@2,000円と考えてください。ボーナスは同じ額が支給されるとします。

問題1:どちらの待遇が良いと思いますか?

 Aさん:年収100万円 残業月平均10時間

 Bさん:年収120万円 残業月平均20時間

 

問題2:どちらの待遇が良いと思いますか? 

 Aさん:年収550万円 残業月平均10時間

 Bさん:年収650万円 残業月平均20時間

 

問題3:どちらの待遇が良いと思いますか? 

 Aさん:年収550万円 残業月平均20時間

 Bさん:年収700万円 残業月平均40時間

 

問題4:どちらの待遇が良いと思いますか? 

 Aさん:年収550万円 残業月平均20時間 年間有休取得平均20日

 Bさん:年収600万円 残業月平均20時間 年間有休取得平均5日

 

問題1から4、どうお答えでしょうか? 

この問題、すべてAさんと答えらえた人ならば、冷静に物事を見れる人です。

お金を稼ぐときの精神的or肉体的な苦痛、病気になり離脱したときの脅威リスクなど勘定できる人です。

異論受け付けます。コメントどうぞ。

 

3.マルクス経済学が給料が上がらない理由すべてを物語る

マルクス経済学を少し見ると、給料は決して個人の能力に応じて支給されるわけではないことが理解できるでしょう。

 

労働力という商品の値段、つまり賃金(月給)とは、

最初の役割として労働者が1か月生活をするために必要なエネルギーになる食べ物を買い、服を買い、家を借りる為、そしてちょっとした息抜きのための元手になります。

そして月給の2つ目の役割として労働者の次の世代の労働者を作る、すなわち家族を養います

3つ目に技術革新に応じる自己教育の資金になります。

逆境を乗り越える技術 佐藤優 石川知裕

生産力を維持し、社会を将来にわたり上手く回していくために必要な労働力を維持することがマルクス経済学の生産論の言わんとするところ。なぜ私も含め皆さんの給料が上がりにくいのかは、マル経を理解することで分かりうるとも佐藤氏は言います。

原材料費は高騰、生産効率化が進むから販売価格が上がりにくい。成長経済でもない。過当競争も進むのに企業は成長を求められる。この場合「規模の経済」実現に向けて合従連衡するか、技術革新の先頭を走る2つの選択肢があるがいずれも困難。ならば人件費抑制しよう、となるのは必然。

転職にマル経を活かすならば、現職より生産性の高い企業に、自らの強みを売り込み、企業と利害一致する場合に転職するとよいわけです。

 

4.だから副業の道が転職への近道

今日の結論です。他のライバルと同じように転職活動を行うことより、副業や勉強会自分の力を発揮他の方にアピールするほうが結果良い転職先が見つかると考えます。

せっかくあなたは不満あれどそれなにり安定している企業勤務されているなら、明日にでも自分の能力を発揮できる副業に勤しむべきです。

その能力を使ってサービスなり商品を提供し、対価を得る事テストしてみるのです。その時の心の在り方と向き合い、本当に自分の強みなのか、強みを活かして活動するのが楽しいか分かるはずです。

 

以上です。

パン屋かわら版(4月22日号)なぜパン屋に人は並ぶのか?店側の「生産力の低下」「採算性の向上」「志の変化」が見える。

「パン屋かわら版」はパンが好きな方、パンを作る職人さん向けに、パンのトレンドを情報発信するかわら版です。

1.今週のホットワード

毎週パン業界を騒がせるネタをお伝えするこのコーナー。1週間分のパン屋に関するツイートを蓄積し、分析した結果をお送りします
統計の力をお借りて解説する、新しい切り口のコーナーです。

1-1.「パン屋」wordcloud(ワードクラウド) 注目ワード!

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Keyword:「東京」「大田区

大田区民の私からすれば、大田区のどこだ!と気になるtweetが今週No1のリツイートGetです。住所は「大田区大森東1丁目」。これは平和島駅近くですね。

江戸味噌を使った高級食パンとはユニークで気になる所ですね。

1-2.頻出ワード 上位ランキング!

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 Keywords:「もりの里」

金沢大学病院、金沢美術工芸大が固まるロケーションの近くにパン屋さんがオープン。新潟大学五十嵐キャンパス近くにオープンした「ぱんや徳之助」さんと似たロケーション。これは流行りそうですね。分析したい!

yoshidaagri.hatenablog.com

2.最近オープンしたパン屋さん

[金沢城]COYA

こちらは金沢城公園近くにオープンしたパン屋さん。名刺のデザイン秀逸!

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[松江市寺町]Pilvi Bakes

なんと夜営業でアルコールまで出すパン屋さん登場!?と思いきや、現在は夜は中止のようです。残念。でも朝はパン屋、夕方から夜までアルコール店っていい組み合わせですね。24時間お店を有効利用できる営業形態。パン屋の店主とアルコールを提供するマスターの2人体制。おー。これはいいアイディア。

[吾妻郡中之条駅]ボン・ボヤージュ

これはいいパン販売店。障害者施設が運営しているとなると、私の中では応援度MAXですね。全国的な悩みとして、駅売店の跡地活用があります。特に地方の小さな駅でキオスクが持っていた機能は思った以上に多い。商品の提供だけではなくコミュニティを提供する場所としても重要でした。その復興は応援したいですね。

3.今週の座布団1枚Tweet

先週4/15日号では高級食パン店に並ぶ客(ニーズ)のセグメント分析をしましたが、今回は並ばれるお店側(シーズ)側に立った分析をしてみましょう。

  1. 損益分岐点を低く抑えたローコストオペレーションの定着(採算性)
  2. 労働力減少による生産力の低下(生産力)
  3. 経営陣の志の変化(方向性)

採算性

新たにパンを出店する経営者たちは、年を追うごとにより精緻な採算計画をしっかり練ってきているケースが多くなってきています。出店費用の融資をもらう時に採算計画を立てないとNGですよね。

また胃袋が小さくなりつつある日本において、売上の追及ナンセンスで、いかに費用を抑えるかかという部分に重心を置く経営がトレンドです。

採算性を重視する場合、いかに売り切ってロスを減らすか、という所が重要ポイントです。

結論は損益分岐点を下げる」事がトレンドということです。

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https://www.smbc-card.com/hojin/magazine/bizi-dora/accounting/sales.jsp

生産性

 

変動費の中で一番の悩みは「人件費」であることが多いでしょう。労働集約型のパン屋において生産力を左右するのは人です。

最近は賃金上昇だけではなく人手不足のために人材募集のコストもバカになりません。そして恒常的にパン屋は人不足です。

人が足りないと労働集約型のパン屋は生産力が落ちます。故にインストアベーカリーにおいて、パンの総数が世の中で減っていると考えられます。

方向性

パン屋さんの起業家のマインドにも変化があると思われます。

四六時中働いて売上を上げて、多店舗展開をしてという規模追及が経営目標の主流だった時代が終わり、夫婦で慎ましく過ごしていく程度の売り上げ確保を目指す起業ケースも増えています。規模を追求しないということは、「並ばないと買えない」ぐらいの数量しか作らないとも考えれます。

今週は以上です。